院長ブログ

硝子体脱出の手術

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障2人で、今日の手術は、白内障13件、硝子体切除1件、黄斑上膜の硝子体手術1件でした。

今日の手術では、10年ほど前に白内障の手術を受け、昨年10月頃から左眼が見えにくいという80代後半の女性の方の手術がありました。眼内レンズはきれいに入っていて眼底も問題ありませんでしたが、視力は0.4で、所見としては、前房(レンズの前方のスペース)に硝子体が出ていて(硝子体脱出)濁りを作っていることくらいでした。硝子体は通常、前房には無い訳ですが、白内障の手術の時に、後嚢破損やチン小帯断裂を起こし、何らかの原因で前房と硝子体腔の交通ができると、硝子体が出てきてしまいます。術中に硝子体脱出が起こり、線維状の硝子体が傷口に嵌ってしまうと(硝子体嵌頓)、瞳孔がうまく収縮できなくなってしまったり、硝子体の牽引で網膜剥離を起こす危険性があるため、その切除を行う必要がありますが、嵌頓せずに多少、前房に硝子体が存在しているだけであれば問題にはなりません。今回の患者さまの硝子体もどれだけ影響しているかは未知数ではありましたが、ご本人が見えにくくなったとおっしゃり、見えにくさの原因となってもおかしくないと思われる混濁硝子体があり、高齢ではありましたが、ご本人の“もっとよく見えるようにしたい”気持ちも強かったので、あまり大きな負担にならない範囲で、できることはやってみましょうということで、硝子体混濁を切除除去する手術を行わせていただきました。

手術としては、角膜の縁に2か所1mmほどの切開(サイドポート)を作り、そこから前房用の硝子体切除の器具(A-Vit)を眼の中に入れて、硝子体を切り取り吸引しました。後嚢破損はなく、耳側のレンズの縁の辺りから硝子体が出てきていたので、おそらく、チン小帯が部分的に断裂しての硝子体脱出と思われましたが、レンズもきれいに入っていましたし、前の白内障の手術はきちんと行われていたと感じました。

この手術でそれだけ回復してくれるかは分かりませんが、濁りとしてはそれなりにありましたし、ある程度は改善してくれるのではと思すが、少しでもよくなってくれるといいなと思います。

今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m

TOPへ