院長ブログ

今日のレンズ交換の相談

今日は1日外来で、手術の申し込みは白内障3人、眼瞼下垂1人、霰粒腫1人(2歳男の子)、眼内レンズ交換2人でした。

眼内レンズ交換のお一人は70歳の方で埼玉の行田市からお越しくださいました(遠くからありがとうございました)。

この患者さまは、1月に他院で黄斑上膜の硝子体手術と一緒に白内障手術を行い、30cmくらいにピントを合わせたかったそうですが、執刀医の先生から『あなたは近視が強いから20cmにすべき』と言われ、結局、間を取って25cmを狙ったそうです。しかし、やっぱりピントが近過ぎてしまい、なんとか見やすい距離にピントを変えたいという希望でいらっしゃいました。
強度近視だからといって、そんなに近くにピントを合わせる必要もないと思いますし、レンズはアイハンスを使っていたので、尚更、もう少し離した近くの30cm40cmに合わせても近方は十分見えてくれるのではと思えました。
なので、レンズ入れ換えの手術を予定させていただきました。

また、この患者さまは外来の担当の先生と手術をする先生が別で、担当の先生に意見を伝えても、執刀医の先生のご理解が得られなかったそうです。外来は外来の先生、手術は手術の先生という分業制の方が効率はよいのですが、コミュニケーションが取りにくいという弊害が出てしまうケースがどうしてもあるように思います。必要があれば執刀医の先生と話すことも大切ですし、ご自分の気持ち、希望を執刀医の先生にしっかり伝えることが何より重要だと思います。
あまりに不憫な経過ですが、レンズ交換をすることで少しでも楽な見え方になってくれるといいなと思いますし、そうできるように頑張りたいと思います。

僕は手術の前の診察や説明から手術、術後の経過観察と全て自分でしたいと思って診療しています。もちろん、このスタイルも一長一短はあるかもしれませんが、自分自身はこの方法がやっぱりベストだと思って診療しています。

どのような診療の形がよいかは患者さまによっても異なると思いますが、後悔の無い手術を受けて、術後の見え方の不具合でいらっしゃる方が少しでも減るように願っています。

↑困った患者さまに少しでも役立つ情報を伝えられるように動画を公開しています

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