院長ブログ

霰粒腫切開、縫う?縫わない?

今日は一日外来の後、夕方に霰粒腫の切開が2人(5歳女の子、49歳女性)でした。手術の申し込みは、白内障3人、眼瞼下垂1人、黄斑上膜の硝子体手術1人でした。

今日の霰粒腫の5歳の女の子は、2月頃から霰粒腫ができ、お近くの眼科で診断さを受け、4月に当院へご紹介受診され、今日の処置になりました。あまり時間が経っていると、大きくなり過ぎたり、瘢痕化したりで処置がしにくいこともありますが、とてもよい時期にご紹介、受診いただいたので、すごく切開しやすく、5歳でしたが、全く泣かずに上手に処置を受けてくれました(処置中に幼稚園のお話もしてくれ、くじら組ということを教えてくれました)。頑張ってくれた分、きれいに治ってくれるといいなと思います。

49歳の方の霰粒腫は表面に成長するタイプではなく、瞼板という(まぶたの軟骨のような)組織の表面の膜を保ったまましこりができるパターンでした。そのため、皮膚は赤く薄くなったりしていなかったので切開を入れ(切除はせずに)、皮下の組織を避け、瞼板の表面を切開し霰粒腫を摘出して、最後に皮膚を縫ってきました。

ちなみに、前の女の子の場合は、赤くなった皮膚ごと霰粒腫を取り出す必要があり、皮膚は縫えないので、そのままの状態で終えてきました。

よく霰粒腫の切開で『皮膚は縫うのですか?』と聞かれますが、それは霰粒腫のでき方によって縫うこともあれば、縫わないこともあります(縫わないことが多いですが)。皮膚を切開するだけであれば、できれば縫った方がキズはきれいに治りやすいですが、皮膚を切除するような場合は、その欠損部を縫うことは難しいですし、無理に縫うと、思わぬ変形を来すこともあります。皮膚の欠損があっても、特にお子さんの場合は想像以上にきれいに治ってしまう場合が多いです。縫う方がよいとかよくないという話ではなく、霰粒腫のでき方、皮膚の切開・切除の方法によって、縫合した方がよいかどうかを適切に判断することが大切だと思っています。

それから、外来では26歳のインド人の男性が右まぶたの腫れで受診されました。
当院には外国人も時々いらしゃり、皆さん結構、日本語が上手で感心していましたが(よくスタッフから『先生より日本語上手でしたね』なんて言われます、、、)、今回のインド人の方は日本語がほとんど話せないとことで、僕の英語力ではちょっと困った、、、ということに今まではなっていたのですが、実はこの4月から入職した国際学部出の新卒のスタッフが英語が堪能なので、彼女のサポートを借りつつ、なんとか無事診療を終えることができました。ということで、外国人の皆さん(英語圏限定ですが、、、)、眼のことで困ったら安心して受診ください!(他力本願でなく、僕も英語、頑張ります、、、)

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