院長ブログ

化膿性霰粒腫

今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障1人と霰粒腫2人でした。
今日の手術は白内障11件、眼内レンズ交換2件、眼瞼下垂1人、霰粒腫4件(2歳男の子、23歳女性、30歳女性、68歳女性)でした。

眼内レンズ交換は多焦点レンズパンオプティクスからアイハンスへ入れ換えの60代男性と通常の単焦点レンズの近方ズレの修正で同じくアイハンスへ入れ換えの40代半ばの男性でした。

60代の方は約1ヶ月前に片眼の入れ換えをし、今回、2眼目でしたが、前回よりスムーズで10分くらいの手術で終えることができました。

40代の方は、他医での術後でしたが、CCCといって水晶体の前面を丸く切る操作がかなり大きく切られており、レンズの直径より大きなCCCだったため、レンズは容易に取り出せたのですが、水晶体の袋の前面と後面の癒着が部分的に非常に強く、それを可及的に剥がしてひとまずよさそうな位置にレンズを収めて手術を終えてきましたが、時間は40分くらいかかりました。普通のレンズ交換は10分くらいで終わることが多く、30分くらい余計にかかったことになりますが、この患者さまは京都にお住まいで遠方からなので、時間がかかってもできるだけ安定した状態で終われるようにと思い、時間はかかってしまいましたが、納得できる状態で手術を終えたつもりです。

眼には負担をかけてしまい、ダメージが回復するまでしばらく見えにくい状態が続くと思われますが、落ち着いて希望の見え方に近づいてくれるといいなと思います。

ちなみに、先に触れた今日のレンズ交換の60代の方は九州の宮崎県からでした。お二人とも『近くでレンズの入れ換えをしてくれるところがない』とのことで僕のところに来てくださいましたが、おそらく、お近くでもレンズ交換自体はしている先生はいらっしゃると思うのですが、あんまり『やっています』と出してないのかなと思います、、、遠くから来ていただいてなんだか申し訳ないですが、精一杯頑張ったつもりですし、これからもできる限りのことはしてまいりたいと思います。

霰粒腫の30歳の女性はかなり腫れが強い状態で今日、いらっしゃり、緊急で最後に切開させていただきました。医療従事者の方でお忙しくてなかなかよい時期に治療が受けられず、結構、悪化した状態でした。霰粒腫の切開は炎症がある時は落ち着いてからの方が、膿が溜まった化膿性霰粒腫の場合は切開して膿を出さないとよくならないので、逆に早めの処置が必要になることもあります。化膿性ですと、抗菌薬の点眼や内服は効かないことが多いので、膿を出して細菌を減らすために早めの切開が有効な治療となると思っています。ただ、炎症が強いと、霰粒腫と正常の組織の境界が分かりにくく取り残す場合もあり、結果的に再度の切開が必要になることもどうしてもありますが、かといって、そのままずっと保存的な治療では腫れがどんどんひどくなり、どこかのタイミングで破裂し、結果的には傷跡が残ってしまうこともあるので、例え、複数回の切開が必要になったとしても、適切な時期に切開することが大切だと思っています。

という、僕も実は最近、歯が痛くて歯科に通っています。ちょっと前から少し痛かったのですが、忙しさにかまけてしまっていましたが、本当はもっと早く行った方がよかったんだろうなと反省しています、、、どうか皆さまもお気をつけくださいm(_ _)m

↑化膿性霰粒腫は切開すると膿が出てきます。

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