院長ブログ

今日は午前は外来、午後は手術で今日の手術は、眼瞼下垂4人と霰粒腫3人(2歳男の子、50代男性2人)でした。

昨日は60代半ばの男性の患者さまの眼内レンズの入れ換えの手術がありました。約4年前に多焦点レンズを入れ、術後の異常光視症に困って、単焦点レンズへの入れ換えになりました。癒着が強く、片方のレンズの支えがうまく剥がれなかっため、鋭針を使ってなんとか癒着を剥がそうとしたのですが、その針で水晶体嚢に亀裂が入ってしまい、それ以上、癒着を剥がそうとして水晶体嚢の亀裂が拡がってしまうと、目的のレンズが入れられなくなってしまう恐れもあったため、癒着のある支えの部分をレンズの本体部分から切り離して、レンズを取り出し、新たなレンズを入れて手術を終えました。少し眼には負担になる手術になってしまったため、炎症が強く、術翌日の今日は視力も下がっていましたが、まずはレンズがきれいに入っていてくれたので、炎症が引き、角膜の状態が落ち着くと、視力も改善してくれると思います。あとは、多焦点レンズによる異常光視症も改善してくれると思うので、落ち着くのを待っていただければと思います。

よく『手術してどれくらいならレンズの入れ換えができますか?』と聞かれますが、何年経ってもできなくはないのかなと思っています。ただ、レンズの癒着は白内障手術からの時間で強くなっていきますが、これも個人差が大きい気がしています。また、術後数ヶ月でも癒着が強い人もいますし、数年経ってもあまり癒着がない人もいるので、どんどん無限に癒着が強くなっていく訳ではなく、おそらく術後半年くらいで定常状態に達し、それからはあまり変わらないのかなと感じています。それから、癒着の仕方は、体質や使ったレンズの種類にもよりますし、初回の白内障手術の仕方によってもレンズ交換の難易度は変わってくると思っています。

なので、メールで『術後◯か月(◯年)経っていますが、眼内レンズ交換はできるのでしょうか?』と問い合わせをよくいただきますが、その答えは『絶対とは言えませんが、できなくはないと思います。難しいかどうかは、眼の状態を診させていただければある程度は予測がつきます。』という答えになりますので、ご参考にしていただければと思います(あくまで僕の考えですが)。

今日も手術お疲れ様でしたm(_ _)m

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