今日は午前が外来で午後は手術でした。
手術の申し込みは、白内障5人と黄斑上膜の硝子体手術1人でした。
今日の手術は、白内障11件、眼内レンズ交換2件、翼状片1件、霰粒腫1人(31歳女性)でした。
今日は内眼手術の年内最終日でしたが、今年の内眼手術の最後は眼内レンズ交換2件でした。
一人は70代の女性の方で、9月に他院でレンティスコンフォートを使った白内障の手術を受け、術後からチラチラするような見えにくさにお困りになり、単純な単焦点レンズへ入れ換えました。
もう一人は50代の女性の方で、また9月に他院で右眼の白内障手術を受け、どの距離も見えにくいという症状で、乱視が強く残ってしまっていたので、乱視を矯正するトーリックレンズにし、度数も少し遠くに合うように調整して、入れ換えました。
50代の方は水晶体嚢の混濁と収縮が目立ち、ちょっと入れ換えがしにくいかなと思って手術しましたが、やはりレンズ表面がきっちりくっついてしまっていましたので、ここは鋭針(先の尖った針)を使い、鋭的にレンズと前嚢の癒着を部分的に剥がし、剥がれたところから粘弾性物質を注入し、鈍的にはくりしました。更に、レンズの支持部も水晶体嚢の赤道部で癒着していたので、ブラインド操作になりますが、慎重に粘弾性物質で癒着を解除し、レンズを取り出しました。新たなレンズを挿入し、前嚢の収縮が強かったので、前嚢を少し切除し、拡げて手術を終えました。
今年は今日のお二人を合わせ、25件の眼内レンズの入れ換えを行わせていただきました。月に数件程度で、そんなに多くはないですが、手術のやり直しで、患者さんにとっては大きな決断のいることですし、一大事だと思います。そんな手術を託してくださることは、責任のあることですし、とにかくうまくいくように頑張らなければならないと思っています(どんな手術もですが)。
入れ換えの手術は、手術することでよくなる人が多いですが、手術がうまくいっても必ずしもよくなるとは言い切れない手術ですので(これもどんな手術もですが)、手術してよくなったと感じる人も、残念ながらそうでないと感じた方もいるかと思いますが、全員、手術としては無事にレンズを入れ換えて終われたことは最低限の責任は果たせ、よかったかと思っています。
白内障の手術後の見え方の不具合でお困りの方からの相談も多いので、来年も入れ換えの手術は一定数あるかと思いますが、できる限りの対応をしていきたいと思っています。
今日も手術、お疲れ様でしたm(_ _)m