院長ブログ

緑内障発作と水晶体脱臼

夏休み明けの今日は一日外来でした。

手術の申し込みは、白内障5人、眼瞼下垂1人、霰粒腫3人(4歳女の子、7歳女の子、37歳女性)でした。

2週間前にコロナ感染をしてから左眼が見えにくい』と当院通院中の60代の女性の患者さまから休み中に連絡をいただいており、コロナ感染の何らかの影響を考えていましたが、視力は0.06まで低下、眼圧が60mmHgと高度に上昇し、急性緑内障発作を起こしていました。今日のところは眼圧を下げる点滴と内服で20台まで下降を得られ、ひとまず、発作を解除できましたが、また発作を起こす懸念があるため、明後日、臨時で白内障手術を行う方向とさせていただきました。眼圧が高い状態が続いていると、視神経に負担がかかってしまい、緑内障発作を解除できても十分に視力が改善しないこともありますが、少しでもよくなるように手術したいと思います。

もう一人、50代後半の男性が『1週間前から右眼で見ると遠くが見えにくく、白内障かと思う』といらっしゃいましたが、水晶体の位置が前方の方にズレてしまう、水晶体脱臼という状態で、近視化を起こしていたために遠方が見えにくくなっていました。水晶体脱臼でも緑内障発作を起こしてしまうことがありますが、眼圧はかろうじて上がっていなかったので、少し余裕があると考え、来週の手術とさせていただきました。白内障で見えにくくなった訳ではありませんが、手術としては白内障の手術をすることになり、おそらく、水晶体の支えが弱く、水晶体嚢は使えないと思われるので、水晶体摘出+眼内レンズ強膜内固定を行うことになるかと話をさせていただきました。

緑内障発作も水晶体脱臼も多くはないのですが、重なり、雲行きの怪しい休み明けの外来となりました。後半も頑張っていきたいと思います。

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